2005年 07月 18日
アレキシサイミア(失感情症) |
2004年11月の"Body Thinking"でアレキシサイミア(Alexithymia) とアレキシソミア
(Alexisomia) について少しだけ触れたが、大事な内容なのでもう一度述べる。
心身症患者にはアレキシサイミア(Alexithymia)=失感情症の傾向があると提唱したのは、アメリカのSifneosという精神科医である。以後、心身症の病態の重要な一つの要素と考えられてきた。アレキシサイミアの特徴を簡単に言うと
・自分の感情や、身体の感覚に気づくことが困難である。
・感情を表現することが難しい。
・自己の内面への気付きに乏しい。
といったことが挙げられる。
すなわち、内面の感情や感覚の気付きが低下して、感情を伝えることも障害されている状態をいう。
これには、発達早期の母子相互の感情的な交流が、言語的にも非言語的にも障害されたことが関与しているとも言われている。また、家族病理との関係や、社会文化的な因子との関連も指摘されている(感情の表現をあまりよしとしない民族に、アレキシサイミアの傾向が高いなど)。
生物学的な機序としては
・脳幹部や大脳辺縁系と大脳皮質の特に言語中枢領域との伝達機能障害が関係している
・左右大脳半球の機能の解離がある
・右大脳半球で何らかの機能障害がある
という説などがある。
感情の気付きや表現に乏しいと、徐々に内面に抑圧された感情がたまりやすくなり、身体症状化することになる。単にそういう傾向がもともとあるという場合もあるだろうが、あまりにストレスフルな状況の中で、「そうでもしなければやってられない」という状況から、アレキシサイミアの状態になることも考えられる。
「特に問題ありません」「全て何事もうまく言っています」という患者さんの背景に、このような病態が隠されていることがある。このような場合は、少しでも感情を表出できるように援助することが大切になってくる。
このようなアレキシサイミアはアレキシソミア(Alexisomia)=失体感症とも深く関係しているとされている。実際、感情と身体感覚への気付きとは深く結びついているのである。
このアレキシソミアについては、さらに重要な概念なので、改めて述べることにする。
(Alexisomia) について少しだけ触れたが、大事な内容なのでもう一度述べる。
心身症患者にはアレキシサイミア(Alexithymia)=失感情症の傾向があると提唱したのは、アメリカのSifneosという精神科医である。以後、心身症の病態の重要な一つの要素と考えられてきた。アレキシサイミアの特徴を簡単に言うと
・自分の感情や、身体の感覚に気づくことが困難である。
・感情を表現することが難しい。
・自己の内面への気付きに乏しい。
といったことが挙げられる。
すなわち、内面の感情や感覚の気付きが低下して、感情を伝えることも障害されている状態をいう。
これには、発達早期の母子相互の感情的な交流が、言語的にも非言語的にも障害されたことが関与しているとも言われている。また、家族病理との関係や、社会文化的な因子との関連も指摘されている(感情の表現をあまりよしとしない民族に、アレキシサイミアの傾向が高いなど)。
生物学的な機序としては
・脳幹部や大脳辺縁系と大脳皮質の特に言語中枢領域との伝達機能障害が関係している
・左右大脳半球の機能の解離がある
・右大脳半球で何らかの機能障害がある
という説などがある。
感情の気付きや表現に乏しいと、徐々に内面に抑圧された感情がたまりやすくなり、身体症状化することになる。単にそういう傾向がもともとあるという場合もあるだろうが、あまりにストレスフルな状況の中で、「そうでもしなければやってられない」という状況から、アレキシサイミアの状態になることも考えられる。
「特に問題ありません」「全て何事もうまく言っています」という患者さんの背景に、このような病態が隠されていることがある。このような場合は、少しでも感情を表出できるように援助することが大切になってくる。
このようなアレキシサイミアはアレキシソミア(Alexisomia)=失体感症とも深く関係しているとされている。実際、感情と身体感覚への気付きとは深く結びついているのである。
このアレキシソミアについては、さらに重要な概念なので、改めて述べることにする。
by banbanKK
| 2005-07-18 14:53